【日本の城下町】古の息吹を感じる悠久の日本の城下町20選

【松本】美しいなまこ壁と北アルプスの水の城下町

城下町・松本(長野県松本市)は、北アルプスに見守られるように松本平を中心にして広がっています。街エリアには、美しいなまこ壁の蔵で知られる「中町通り」や、古民具・骨董、お菓子などの店舗が並ぶ「縄手通り」など新旧混淆する町並み、「松本城」、美術館などがあり、北アルプスの水に恵まれた町となっています。

「中町通り」には、江戸・明治の両時代で大火から街を守る為に作られた、日本伝統の壁塗り様式の美しいなまこ壁の土蔵が数多く残っています。この通りでは、近代になって作られた建物もなまこ壁やそれに似せたものにして、街の景観に古の息吹を与えているのです。

また、松本民芸家具や民芸品の店、和食・そば・イタリアンなど多彩な飲食店他、各時代を映し出す商店が立ち並んでいるので、老若男女どんな人にも興味深い商店街となっています。更に、街のあちこちに残る井戸は水の町の姿を象徴し、ポンプ式の井戸を見ると古の昔に引き込まれるようです。

4~12月の土曜日には、朝9時半から農家直売の新鮮野菜を販売する朝市が開かれ、地元の活気を味わうこともできます。

ここで立ち寄るべきスポットとして、「松本市はかり資料館」・「蔵の井戸」・「蔵シック館」・「鶏白湯らーめん専門店 麺州竹中」・洋食「Osteria信濃」・「Cafe Chiiann」・そば/Bar「くりや」・「信州そば処 女鳥羽そば」など、そば店に関しては数え切れないくらいあります。

「縄手通り」は、明治天皇ご巡幸の際に南総掘りを埋めて「四柱神社」を建立し、その参道として賑わった所です。「なわて若返りの水」・「中の橋」・「幸橋」・「ナワテ横町」・「緑橋」・そば「弁天本店」・「たい焼きふるさと」・お土産「越中屋」・「穂高クラフト」などが立ち寄りスポットとなっています。

この他にも、美術館周辺の「あがたの森」・芸術館周辺の「天神」・「本町」・「伊勢町」・「上土」・「緑街」・「六九」・「西堀」・「大名町」・「土居尻」・「今町」・「日の出町」・「裏町」などの観光エリアがあります。

もちろん、城下町を形作る基となった松本城は当然見るべきでものであり、そのインスタ映えバッチリの姿は圧巻の一語に尽きるのです。石川氏2代・小笠原氏2代・松平(戸田)氏2代・松平(越前)氏1代・堀田氏1代・水野氏6代・再び松平(戸田)氏9代が藩主となりました。

国宝になっている現存天守の他、遺構として石垣・土塁・堀・二の丸土蔵が残されています。三重の堀で囲まれた平城のある城郭は、街道と交わる商業地として栄えてきたのです。

天守の築造は文禄2~3(1593~4)年頃で、現存している天守としては日本最古となります。戦国時代の永正年間に深志城として造られ、本能寺の変が起きた年(天正10=1582年)に松本城に改名され、城と城下町の整備が進められました。

お城までは、電車ならJR松本駅から徒歩約15分、松本周遊バス「タウンスニーカー」北コースを利用すると「松本駅お城口」から「松本城・市役所前」まで約10分、車だと松本ICから約15分で行くことができます。

城の周辺は入場無料の公園になっていて、「太鼓門特別公開」・「夜桜会」・「太鼓まつり」・「薪能」・「月見の宴」・「信州・松本そば祭り」・「合同茶会」・「お城まつり」などのイベントが四季を通じて開催されています。

訪ねたい城下町としてこの松本を推す歴女によれば、信州そばの食べ歩きでそば居酒屋で地酒も楽しめて、県民イチオシのファストフード「おやき」も具のバリエーション豊富、白骨温泉などの温泉巡りもできる所となっています。