小京都とは
「小京都」とは、日本の歴史の中で延暦１３年（794年）から明治２年（1869年）まで、「平安京」として政治・文化の中心地であった京都に、古い町並みや風情が似ている街の愛称・別称のことです。
明治時代以降に戦災・災害や都市開発の荒波を切り抜けて、今に江戸時代以前の姿を残す街は、日本各地に残されています。中でも、その街の様子が京都に似ている地区が「小京都」であり、自薦・他薦・自称を含めてたくさん存在しています。
昭和６０年（1985年）には、全国２７市町が集まって「小京都」の団体「全国京都会議」が結成され、２０１９年４月時点で４４市町あります。加盟の基準として「京都に似た自然景観」・「京都との歴史的なつながり」・「伝統的な産業と芸能があること」の３つの要件のうち１つ以上に合致することが必要とされました。
この「全国京都会議」に加盟している市町の他、自薦・他薦・自称に加え「小京都」らしい地区も含めて、以下の地区が「小京都」と考えられます。
北海道では、松前（北の小京都）・上ノ国が「小京都」です。
東北では、弘前（陸奥の小京都/陸奥の小京都）・八戸・黒石・盛岡（陸中の小京都）・遠野・平泉（陸奥の小京都）・水沢（みちのくの小京都）・角館（みちのくの小京都）・湯沢・大館・村田（宮城の小京都）・白石・岩出山（伊達な小京都）・登米・山形（出羽の小京都）・酒田・米沢・鶴岡・新庄・会津若松・三春・棚倉が「小京都」です。
関東では、古河（関東の小京都）・結城・常陸太田・栃木・足利（坂東の京都）・佐野・那須烏山・黒羽・桐生・小幡・館林・沼田・小川（武蔵の小京都）・武蔵嵐山・行田・岩槻・佐原・佐倉・大多喜・湯河原・伊勢原・藤沢・小田原が「小京都」です。
甲信越では、塩山・甲府・市川大門・韮崎・飯山（雪国の小京都/北信濃の小京都）・飯田（南信の小京都）・別所・松代・須坂・小布施・高遠・松本・小諸・上田・諏訪・加茂（越後の小京都）・与板・村上・新発田・越後高田が「小京都」です。
北陸では、高岡・城端（越中の小京都）・金沢（加賀の小京都）・輪島・越前大野（越前の小京都）・若狭小浜（若狭の小京都）・勝山・一乗谷・武生が「小京都」です。
東海では、飛騨高山（飛騨の小京都）・郡上八幡（奥美濃の小京都）・飛騨古川・中津川・大垣・修善寺・松崎・森（遠州の小京都）・西尾（三河の小京都）・犬山（尾張の小京都）・吉良・田原・岡崎・伊賀上野（伊賀の小京都）・松阪が「小京都」です。
関西では、近江八幡・長浜・坂本・草津・宮津・福知山・伏見・亀山・丹波篠山（丹波の小京都）・出石（但馬の小京都）・龍野（播磨の小京都）・佐用・洲本・三木・今井・田辺が「小京都」です。
山陰・山陽では、倉吉・境港・松江・津和野（山陰の小京都）・西郷・大田・浜田・益田・広瀬・総社・津山（中国山中の小京都）・高梁（備中の小京都）・倉敷・尾道（瀬戸内の小京都）・竹原（安芸の小京都/西の小京都）・三次（備後の小京都）・周防山口（西の京都）・萩・長府・岩国が「小京都」です。
四国では、那珂川（阿波の小京都）・脇町・善通寺・丸亀・大洲（伊予の小京都）・宇和島・土佐中村（土佐の小京都）・安芸・土佐清水が「小京都」です。
九州では、大宰府・秋月（筑前の小京都）・柳川・伊万里・唐津・有田・小城・島原・厳原・大村・平戸・人吉（熊本の小京都）・八代・山鹿・日田（豊後の小京都）・杵築・豊後竹田・臼杵・中津・飫肥（九州の小京都）・日出・知覧（薩摩の小京都）・坊の津・鹿児島が「小京都」です。
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