【日本の城下町】古の息吹を感じる悠久の日本の城下町20選

【姫路】濠や土塁の遺構が残る世界遺産の城周辺の城下町

城下町・姫路(兵庫県姫路市)は、別名・白鷺城と呼ばれる白亜の天守を持つ姫路城と、濠や土塁の遺構が残る世界遺産の城の周辺に広がる町です。白亜の天守を各方面から眺めながらの散策もまた往時を偲ばせます。

城はJR姫路城の中央口から城まで真っ直ぐに続く大通り越しに荘厳な姿を見せ、歩いて20分ほどでいける距離にあります。駅ビル・ビオレ姫路本館西側から山陽姫路駅ビル・キャスパへと繋がる連絡デッキ(キャッスルビュー)からは、姫路城が額縁に入ったように見えて、絶好の撮影ポイントとなっています。

城の周辺を観光するには、1回100円・一日300円で利用できる観光ループバスがお薦めです。巡回コースは、姫路駅前(神姫バスセンター)→姫路城大手門前→姫路郵便局前→美術館前→博物館前→清水橋(文学館前)→好古園前→大手前通り→姫路駅前(姫路駅前ビル前)となります。

観光ループバスは、平日は9時から16時半まで30分毎に運行し、土日祝日はこれに10時から15時まで15分毎と17時の便が増発されます。但し、12月から2月の冬期間は平日の運行はされませんので注意が必要です。

姫路城は、二人の天皇が並立した南北朝時代に美作国(岡山県東北部)守護・赤松貞範によって築城されました。その後、黒田重隆・羽柴秀吉・池田輝政などによって改修され、近現代においても天守の修復は繰り返されてほぼ創建当時のままの姿を見せているのです。

こうして、大小天守と渡櫓等8棟は国宝となり、櫓・渡櫓27棟・門15棟・塀32棟は重要文化財となり、城全体が特別史跡とユネスコの世界遺産とされています。

主な城主は小寺氏・黒田氏・池田氏・本多氏・松平氏・榊原氏・酒井氏で、江戸時代になって播磨国(兵庫県南西部)52万石の池田輝政が城下町を築き上げたのでした。

姫路城とその周辺には、映画やテレビドラマなどでロケ地として使われた場所がたくさんあります。ロケ地エリアとしては、姫路城の他に姫路公園(姫路城)内にある日本庭園「好古園」・姫路城周辺・天台宗別格本山「書寫山圓教寺」・浄土真宗本願寺派の「亀山本徳寺」などです。

姫路城では、『天地明察』・『超高速!参勤交代リターンズ』・『隠し剣 鬼の爪』・『武蔵』・『憑神』・『関ヶ原』・『大奥』などのロケ地として、「大手門」・「はの門」・「桜門橋」・「菱の門」・「ろの門」・「備前丸」・「天守閣」・「西の丸」などを見ることができます。

「好古園」では、『幕末高校生』・『VAI RAJA VAI』・『大岡越前』・『天下騒乱 徳川三代の陰謀』・『るろうに剣心』・『TAJOMARU』・『関ヶ原』などのロケ地として、「屋敷門」・「渡り廊下」・「御屋敷の庭」・「築地塀」・「園横通路」・「長屋門」・「武者だまり」などを見ることができます。

城の周辺では、『死にゆく妻との旅路』・『てるてる家族』・『ルパンの奇岩城』・『関ヶ原』などのロケ地として、「家老屋敷跡公園」・「姫路市立動物園」・「姫路市立美術館」・「鷺の清水」などを見ることができます。

この他にも、姫路の町を満喫できる観光として、「八方正面」と称される姫路城を東西南北のビューポイントから案内したり、和船で城の内堀巡ったり、駅と城の周辺を着物で散策したり、美味しい地酒の酒蔵見学をしたり、本格的な忍者衣装を着て城の周辺で修行ができるというものがあります。

訪ねたい城下町としてこの姫路を推す歴女によれば、名産の火箸で奏でる音色が美しい「明珍火箸の風鈴」があったり、瀬戸内海産のアナゴが絶品なランチにお薦めのアナゴ料理店もある所となっています。